よく聴き、共に動く指導者

岐阜キングス・ガーデン
理事 大平橘夫

「三つ撚りの糸は簡単には切れない」(伝道者の書四章一二節)
 私が「岐阜キングス・ガーデン」の理事を仰せつかり、お引き受けしたのは、昨年の5月でした。私たち夫婦が竹内理事長ご夫妻宅に招かれ、美味しい食事のおもてなしにほだされた(笑)ことがきっかけです。しかし本音は、竹内理事長ご夫妻はじめ、運営に関わってこられた皆さまが、岐阜キングス・ガーデン設立に全力で取り組まれた三谷六郎ご夫妻のもとで、当初から熱心に活動してこられたお姿に心を打たれたからでした。皆さまに共通するのは、とても「よく聴き、共に動く」方々であり、こんな人と共に歩みたいと思わせる力があることです。
竹内理事長は、福祉への造詣が深い方ですが、いつも謙虚に聴かれ、人のために労を惜しまれません。増田牧師は、信徒の意見をよく聴かれ、ご夫妻で皆さんへの愛の行動に余念がなく、教会が成長しています。
皆さまは、先ず聴かれ、労を惜しまずよく動いて愛の模範を示しておられます。神様は実に相応しい方を備えて下さっていると感謝しております。
私ごとで実に恥ずかしいのですが、指導者の立場にあった頃、「祈りつつ正しいことを言えば人はついてくる(べきだ)」と考えていました。しかし、言うだけ、祈るだけでは組織を成長させることができません。正しさや祈りは必要条件であっても決して十分条件ではなく、目的達成に向けての愛の行動が伴わなくてはなりません。ヤコブ書2章には行いのない信仰を厳しく戒めています。
今、世の指導者たちに求められるのは、上から導くということよりも、ビジョンや課題を共有し、「よく聴き、共に動く」ことではないでしょうか。高齢者福祉について私が今願っていることは、運営会議や理事の皆様方と今後の方向などについて具体的なことを共有させていただき(聴き)、皆さんと共に自分にできることを誠実に行う(動く)者であらねばということです