「みんなちがって、みんないい」
岐阜キリスト教会
牧師 川村真示
岐阜キングス・ガーデン「なかよし村」のために、お祈りと尊いご支援をありがとうございます。冒頭の「みんなちがって、みんないい」は、言わずと知れた、金子みすゞの詩「私と小鳥と鈴と」の一節です。その前後にはこうあります。
私が両手をひろげても、お空はちっとも飛べないが、
飛べる小鳥は私のやうに、地面(じべた)を速くは走れない。
私がからだをゆすっても、きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のやうに、 たくさんなうたは知らないよ。
鈴と、小鳥と、それから私、みんなちがって、みんないい。
この考え方は聖書の言葉にも通じます。聖書において教会は「からだ」に喩えられていますが、体には、目や耳、手や足など多くの器官があり、みんな違った働きをしています。しかし「みんなちがって、みんないい。」みんな必要なのだと教えられています。そればかりか「からだの中でほかより弱く見える部分が、かえってなくてはならないのです。」コリント人への手紙第12章22節とも教えられています。
現在の岐阜キングス・ガーデンは、多くの施設のように「要介護○以上」などの受入条件を定めていません。比較的元気な人も、そうでない人も、一つになる文字通りの「なかよし村」を目指しています。国の支援制度がそうなっていないため、乗り越えて行かなければいけない課題もありますが、それらを乗り越え、岐阜キングス・ガーデンが「なかよし村」「主の園」として更に成熟していけるよう、引き続きお祈りとご支援をよろしくお願いいたします。
金子みすゞ(大正時代末期から昭和時代初期にかけて活躍した日本の童謡詩人)1903年4月11日-1930年3月10日。山口の生まれ。代表作は「私と小鳥と鈴と」「大漁」「こだまでしょうか」など。自然とともに生き、小さな命を慈しむ思い、命なきものへの優しいまなざしが、原点と言われる。