主の御わざに励まされて 

岐阜キングス・ガーデン    監事  宮井 徹

『一粒の麦がもし地に落ちて死ななければ、それは 一つのままです。しかし、もし死ねば豊かな実を結びます』(ヨハネ書12:24)
 私の手許に今一冊の小さい手帳がある。三谷六郎兄が体調の問題もあり,岐阜を去られる時,私に渡されたもので,その中に、2008年 9月18日付けの次の記述があった。
「宮井静枝姉(注:私の妻)より岐阜キングス・ガーデンがどうしても欲しいと熱心に話しかけられ強い感動を受け、私もそのために岐阜に遣わされたことを真剣に語った」とあった。ここから岐阜キングス・ガーデンの御わざが始まった。まさに、一粒の麦が地に落ちた瞬間であった。
それは、かつて私たちは草加教会の老人会で筑波キングス・ガーデンを何度か訪問、その時の施設長が日本に始めてこの老人ホームをもたらして下さった三谷六郎兄であり、このような施設こそクリスチャンの目指す人生の天国の待合室にふさわしいホームであることを強く感じていたからであった。
 それから苦節8年の時が流れた。私たちは「岐阜キングス・ガーデン支える会」を立ち上げ、全力で岐阜の町や里を東奔西走,場所を探し回った。何度もここはと思われる候補地はあったが、それらはすべて主が赦してくださらなかったのであろう。『神はみこころのままに、あなたがたのうちに働いて志を立てさせ、事を行わせてくださるのです。すべてのことを、つぶやかず,疑わずに行いなさい』(ピリピ書2:13〜14)
このみ言葉に立っての三谷兄の信仰は全く揺るがなかった。主のなさる事業は必ず与えられるとの信念は微動だにしなかったのである。私たちは全国や海外からも届けられる皆さまの尊いご支援に励まされて祈り願い続けた。そして遂に麦の実の一つの奇跡が与えられた。それが「なかよし村」である。その実現までの間どれだけの人が祈ってくださり、支えてくださり、協力してくださったか。言葉には言い尽くせない感謝しかないのである。
岐阜キングス・ガーデンの今後の目標。私たちのモデルは筑波キングス・ガーデンであり、どうしても「特別養護老人ホーム」までを目指さなければならない。現在はその一歩を踏み出したばかりとも言える。 
現在、私は90歳を超え「なかよし村」で祈りと学びの場として「バルナバ会」を担当させて頂いている。三谷兄の「いのちのある限り主に仕える」の信念に従い、「なかよし村」で入居者の皆さんや近隣教会の党派を越えた兄弟姉妹の方々と集い、讃美し、祈り、学んで行きたいと願っている。
これからも是非祈りを共にしてくださり、また次の計画のために麦が豊かな実を結ぶようご協力賜りますよう御願いする次第です。 
主の祝福を祈りつつ