「網をおろしなさい」
笠松キリスト教会 牧師 小森文雄
「私たちは夜通し働きましたが、何一つとれませんでした。でもおことばどおり、網をおろしてみましょう。」 ルカ5章5節
あるクリスチャンの方から、召されたお母さんの話を伺いました。入所しておられた施設は、設備もよく職員の方々も親切で、喜んで生活しておられたとのことです。残念だったのは、その施設では、教会のことや信仰のことを分かち合う機会がなかった事だったそうです。
日本の教会も高齢化問題に直面しています。これまでは、車で教会へ来ておられた方が、運転できなくなったり、送迎して下さる方への遠慮から、時々しか教会に来られなくなる事も珍しくありません。息子さんや娘さん家族と同居するために見知らぬ地へ引っ越しされる方々もおられます。高齢者施設へ入居される方もおられます。近くに教会がなく、集うことの出来ない方もおられます。クリスチャンにとって、共に賛美し祈り礼拝する事が出来なくなることは、どんなに寂しいことでしょうか。
六年前から、岐阜の地にキングス・ガーデンが与えられるように祈り続けられてきたことを伺いました。なかなか前進しない状況で「夜通し働きましたが何一つとれませんでした」との思いになられた事もあったでしょう。しかし、主の約束を信じて「でもおことばどおり、網をおろしてみましょう」との決断を通して、岐阜キングス・ガーデンなかよし村が、スタートしたことを見せて頂きました。
なかよし村は、文字通り「主の園」として信仰を分かち合い、賛美し祈ることが出来る場としての歩みが、始まりました。この働きのために、多くの方々が、祈っておられることを覚えます。私たちもまた、その祈りの端に加えられたことを感謝します。